バイクの操縦は、速度だけでなく、身体の使い方や感覚のタイミングがものを言います。
今回の「スラロームマニア」三共ステージでは、改めて自分の走りを見つめ直す機会となりました。
慣熟走行から基礎訓練、そして制動練習まで、一つひとつの動作が技術と意識のつながりを教えてくれます。
慣熟走行——ペース配分とコース把握
慣熟走行が進むと、参加者全員のペースに応じて、指導員から順番の入れ替え指示がありました。
速いライダーたちは前方に並び、私はまだ身体を慣らしたかったため、後方ポジションを選択。
今回はいつもと異なるコースレイアウトだったこともあり、私は後追いの走りで感覚を整えました。

スラローム訓練——下半身の弱点に気づく
基礎訓練では、パイロンを使った直線スラロームとオフセットスラロームを実施。
一般的なライディングスクールにもある練習ですが、「スラロームマニア」ならではの特徴は、ギアや体勢、動作に細かい制約指示があることです。
例えば、
– ギア限定(1速・2速)
– 片手走行(右手のみ)
– 立った状態での走行
– パイロン接触動作(通過時に手でタッチ)
これらの条件下で走ると、普段の癖や身体の使い方が一層明確になります。
今回特に感じたのは、自分の下半身の力不足。5メートル間隔の直線やオフセットスラロームで、切り返しが遅れる傾向が顕著でした。
指導員によれば、バイクの切り返しと下半身の力のタイミングが合致すると、憧れの素早い切り返しが可能になるとのこと。
私は、まだその域には達していないと痛感しました。

制動訓練——ブレーキ配分を身につける
続く制動訓練では、二つのパターンを練習しました。
– **急制動**:決められたポイントから最大限の力でブレーキをかけ、短距離で停止。
– **目標制動**:停止目標地点ぎりぎりで正確に止まる技術。
指導員からは、リアブレーキのかけすぎでロックしやすい傾向があると指摘を受け、しばらくはフロントブレーキ主体(感覚的にフロント9:リア1)で練習。
結果、リアタイヤのロックは解消され、より安定した制動が可能に。
改めてブレーキ配分の重要性を学びました。
次回への課題
今回の訓練では、下半身の使い方とブレーキ配分という二つの課題が浮き彫りになりました。
スタッフの方々の経験豊かな指導は、技術だけでなく、バイクとの向き合い方そのものを見直させてくれます。
次回は、より速い切り返しと精度の高い制動を目指し、精進したいと思います。
続く。


